試用期間中に辞めた場合の影響は?転職で不利になるケースを解説

2026年7月24日 17:00

就職・転職ガイド

試用期間中に辞めると、次の転職で不利になるのではないかと不安になりますよね。

実際には、試用期間中の退職だけで、必ず不利になるわけではありません。

この記事では、辞めた場合の影響や履歴書の書き方、面接での伝え方、退職手順まで分かりやすく解説します。

 

 

目次

[1] 試用期間中に辞めることはできる?

[2] 試用期間中に辞めた場合の主な影響

[3] 転職で不利になりやすいケース

[4] 転職で不利になりにくい伝え方

[5] 試用期間中に辞めた職歴の書き方

[6] 試用期間中に退職する手順

[7] 辞めるか迷ったときの判断基準

[8] まとめ|退職理由と今後の対策が重要

 

 

 

 

[1] 試用期間中に辞めることはできる?

試用期間中でも退職は可能です。

試用期間は会社が適性を確認する期間であり、退職できない期間ではありません。

 

ただし、突然出社しなくなるのは避けましょう。

退職を決めたら、雇用契約や就業規則を確認し、早めに会社へ伝えることが大切です。

 

 

試用期間中でも退職は可能

試用期間中も、会社との労働契約は成立しています。

そのため、通常の社員と同じように、自分の意思で退職を申し出られます。

 

「本採用前だから辞められない」

「会社の許可がないと退職できない」

 

このように考える必要はありません。

ただし、退職のルールは契約内容によって異なります。

 

雇用契約 退職時の基本的な考え方
期間の定めがない 原則として退職を申し出られる
期間の定めがある 契約途中の退職には一定の条件がある
会社と合意できる 話し合った日付で退職できる場合がある

 

契約期間が決められている場合は、自由に途中退職できるとは限りません。

やむを得ない事情がある場合や、会社と合意できた場合は、契約期間中でも退職できる可能性があります。

まずは雇用契約書を確認しましょう。

 

 

原則として2週間前までに伝える

期間の定めがない雇用契約では、民法上、退職を申し入れてから2週間が経過すると、原則として退職の効力が生じます。

ただし、会社の就業規則には、次のようなルールが設けられていることがあります。

 

  • 退職希望日の1か月前に申し出る

  • 直属の上司へ先に相談する

  • 指定された書式で退職届を出す

 

円満退職を目指すなら、就業規則も確認しましょう。

可能であれば、会社のルールに合わせて早めに伝えるのが安心です。

 

なお、即日退職を希望しても、必ず認められるとは限りません。

有給休暇の利用や会社との合意によって、最終出勤日を早められる場合はあります。

 

 

 

 

[2] 試用期間中に辞めた場合の主な影響

試用期間中に辞めても、その後の転職が必ず失敗するわけではありません。

ただし、次のような影響が考えられます。

 

主な影響 内容
転職活動 短期離職の理由を確認されやすい
応募書類 短い職歴も記載が必要になる
面接 退職理由や再発防止策を聞かれる
収入 次の仕事まで収入が途切れる
失業手当 加入期間などの条件を満たさない場合がある

 

影響の大きさは、在籍期間だけで決まりません。

退職理由や、その後の行動も見られます。

 

 

 

次の転職で短期離職を懸念される

試用期間中に辞めた経歴があると、採用担当者から短期離職を懸念される場合があります。

特に確認されやすいのは、次の点です。

 

  • 採用してもすぐに辞めないか

  • 仕事への適応力に問題はないか

  • 企業研究が不足していなかったか

  • 人間関係の問題を繰り返さないか

 

ただし、短期離職が1回あるだけで、不採用になるとは限りません。

大切なのは、退職理由を整理することです。

同じ失敗を防ぐために何を変えたのかも説明しましょう。

 

 

履歴書や職務経歴書に職歴が残る

試用期間中であっても、入社して働いた事実は職歴です。

在籍期間が短いからといって、記載しなくてもよいとは限りません。

 

ハローワークの職務経歴書作成資料でも、短期間で退職した場合は、採用担当者が納得できる説明を準備することが示されています。

職歴を隠すと、後から次のような問題が生じる可能性があります。

 

  • 空白期間について質問される

  • 提出書類と経歴が合わない

  • 意図的に隠したと思われる

  • 採用後に信頼を失う

 

短い職歴も正しく記載し、説明を準備するほうが安心です。

 

 

給与や失業手当に影響する場合がある

試用期間中に辞めても、働いた分の給与は受け取れます。

退職時に未払いの賃金がある場合、労働者から請求があれば、会社は原則として7日以内に支払う必要があります。

 

一方、退職後は収入が途切れる可能性があります。

特に次の仕事が決まっていない場合は、生活費の確認が必要です。

 

また、退職すれば必ず失業手当を受け取れるわけではありません。

基本手当の受給資格は、離職理由や雇用保険の加入期間などによって決まります。

退職前に確認したいのは、次の3点です。

 

  • 数か月分の生活費があるか

  • 雇用保険の加入期間は足りるか

  • 次の転職活動をいつ始めるか

 

無職期間を避けたい場合は、在職中に転職活動を始める方法もあります。

 

 

[3] 転職で不利になりやすいケース

 

 

試用期間中に退職したことだけで、転職が不利になるとは限りません。

しかし、退職の繰り返しや説明の仕方によっては、採用担当者の不安が大きくなります。

自分が当てはまっていないか確認しましょう。

 

 

短期離職を繰り返している

短期離職が複数回ある場合は、定着性を懸念されやすくなります。

例えば、毎回次のような理由で辞めている場合です。

 

  • 人間関係が合わなかった

  • 仕事内容が想像と違った

  • 残業が思ったより多かった

  • 上司と意見が合わなかった

 

同じ理由を繰り返していると、応募先でも同じことが起きると思われる可能性があります。

これまでの退職理由に共通点がないか振り返りましょう。

共通点が見つかったら、次の会社選びで確認すべき条件が明確になります。

 

 

退職理由が不満だけになっている

退職理由として、前職への不満を話してはいけないわけではありません。

ただし、不満だけで終わると、他責的な印象を与える可能性があります。

 

避けたい伝え方 改善した伝え方
上司が最悪でした 指導方法が自分の想定と異なりました
残業が多すぎました 入社前の説明と実際の勤務時間に差がありました
人間関係が悪かったです 業務上の連携方法に適応できませんでした
仕事が合いませんでした 業務内容の確認が不足していました

 

事実を伝えた後に、自分の反省と改善策を加えましょう。

それだけでも、面接官が受ける印象は変わります。

 

 

職歴を記載していない

短期間だからといって、職歴を記載しないのはおすすめできません。

履歴書だけでは分からなくても、入社後の手続きで経歴との違いが分かる可能性があります。

 

問題になるのは、短期離職そのものよりも、意図的に隠したと思われることです。

採用担当者からの信頼を失う原因になります。

在籍期間が短くても、基本的には正しく記載しましょう。

そのうえで、面接で簡潔に説明できるよう準備します。

 

 

[4] 転職で不利になりにくい伝え方

 

短期離職を説明するときは、言い訳を長く話す必要はありません。

次の順番で伝えると、内容を整理しやすくなります。

 

  1. 退職した事実

  2. 退職に至った理由

  3. 自分の反省点

  4. 次の転職で行った対策

  5. 応募先で長く働ける理由

 

採用担当者が知りたいのは、同じ退職を繰り返さないかどうかです。

 

 

退職理由を簡潔に説明する

退職理由は、感情ではなく事実を中心に説明しましょう。

長く話しすぎると、言い訳に聞こえることがあります。

例えば、次のようにまとめます。

 

「入社前に伺っていた業務内容と、実際の担当業務に大きな違いがありました。上司にも相談しましたが、変更が難しかったため退職しました。」

 

人間関係が理由の場合も、相手への批判は控えましょう。

「誰が悪かったか」ではなく、何が合わなかったのかを説明します。

 

 

反省点と改善策を伝える

退職理由の後には、自分の反省点を加えます。

企業側の問題だけを話すより、冷静に振り返っている印象を与えられます。

例えば、次のように伝えます。

 

「私自身も、応募前に業務内容や働き方を詳しく確認できていませんでした。今回の転職では、担当業務や残業時間、配属体制を面接で確認しています。」

 

改善策は、具体的な行動で示しましょう。

 

  • 求人票以外の情報も調べた

  • 面接で仕事内容を質問した

  • 残業時間を確認した

  • 配属先や教育体制を確認した

  • 自分の譲れない条件を整理した

 

反省だけでなく、行動まで伝えることが重要です。

 

 

次の職場で長く働ける根拠を示す

「今度は長く働きたいです」だけでは、十分な説明になりません。

長く働ける理由を具体的に伝えましょう。

例えば、営業職へ応募する場合は、次のように説明できます。

 

「御社の営業職は、既存顧客への提案が中心だと伺っています。前職で負担を感じていた新規開拓中心の働き方とは異なり、これまでの関係構築力を生かせると考えています。」

 

応募先の仕事内容と、自分の希望が合っていることを示します。

長期就業への意欲よりも、継続できる根拠が大切です。

 

 

 

 

[5] 試用期間中に辞めた職歴の書き方

試用期間中に辞めた場合も、履歴書には通常の職歴と同じように記載します。

「試用期間中に退職」と強調する必要はありません。

入社日と退職日を正確に書きましょう。

 

 

短期間でも履歴書に記載する

基本的な書き方は、次のとおりです。

 

年月 職歴
2026年4月 株式会社〇〇 入社
2026年6月 一身上の都合により退職

 

自己都合で退職した場合は、一般的に「一身上の都合により退職」と記載します。

詳しい退職理由を履歴書に書く必要はありません。

面接で質問されたときに説明します。

 

職務経歴書には、短期間でも担当した仕事を書きましょう。

期間が短くても、次のような経験は伝えられます。

 

  • 商品やサービスの知識

  • 顧客対応の経験

  • 社内システムの操作

  • 営業同行や提案準備

  • ビジネスマナー

 

短期間で得た経験も、応募先に関係があればアピール材料になります。

 

 

面接での退職理由の回答例

人間関係と長時間労働が理由だった場合の例です。

 

「前職では入社後、想定以上に長時間労働が続き、上司にも相談しましたが、改善が難しい状況でした。

一方で、入社前に勤務実態や職場の体制を十分に確認できていなかった点は、私の反省点です。

今回は、業務内容や残業時間、配属後の教育体制まで確認しています。御社では、これまでの営業経験を生かしながら、長期的に働きたいと考えています。」

 

回答は、30秒から1分程度にまとめます。

退職理由の説明だけで終わらず、応募先を選んだ理由につなげましょう。

 

 

[6] 試用期間中に退職する手順

 

退職すると決めたら、順序を守って進めましょう。

基本的な流れは次のとおりです。

 

  1. 雇用契約書と就業規則を確認する

  2. 直属の上司へ退職意思を伝える

  3. 退職日を相談する

  4. 退職届を提出する

  5. 業務を引き継ぐ

  6. 貸与品を返却する

  7. 必要書類を受け取る

 

突然出社しなくなると、会社だけでなく自分にも負担がかかります

可能な範囲で円満退職を目指しましょう。

 

 

上司へ退職意思を伝える

最初に、直属の上司へ面談の時間をもらいます。

周囲に人がいる場所ではなく、落ち着いて話せる場を選びましょう。

伝え方は、次のように簡潔で構いません。

 

「お時間をいただきありがとうございます。今後について考えた結果、退職したいと考えています。退職日は〇月〇日を希望しています。」

 

退職の意思が固まっている場合は、曖昧な言い方を避けるべきです。

「辞めようか迷っています」と伝えると、相談として受け取られる可能性があります。

メールやチャットだけで済ませず、可能であれば口頭で伝えましょう。

 

 

退職届の提出と引き継ぎを行う

退職日が決まったら、会社のルールに従って退職届を提出します。

退職願と退職届は、意味が異なります。

 

書類 一般的な意味
退職願 会社へ退職をお願いする書類
退職届 退職の意思を届け出る書類

 

会社指定の書式がある場合は、それを使用しましょう。

短期間の勤務でも、担当している業務は引き継ぎます。

引き継ぎ内容は、次のように整理します。

 

  • 担当業務の進捗

  • 顧客や取引先の情報

  • 保存しているデータの場所

  • 今後必要な対応

  • 使用している資料やマニュアル

 

最終日までに、社員証やパソコンなどの貸与品も返却します。

離職票や源泉徴収票など、必要書類の受け取り方法も確認しましょう。

 

 

[7] 辞めるか迷ったときの判断基準

試用期間中は、仕事に慣れていないことによる疲れもあります。

一時的なつらさなのか、継続が難しい問題なのかを分けて考えましょう。

 

ただし、心身に強い不調がある場合は、無理を続ける必要はありません。

 

 

相談して改善できる問題か考える

まずは、現在の問題を整理します。

 

問題 改善のために確認すること
仕事内容が違う 配属や担当変更が可能か
残業が多い 一時的か、恒常的か
人間関係がつらい 上司や人事へ相談できるか
教育がない 研修や担当者を付けてもらえるか
目標が厳しい 試用期間中の基準を確認できるか

 

相談によって改善する可能性があるなら、すぐ退職せず様子を見る選択肢もあります。

 

一方、会社の体制そのものが原因の場合は、改善が難しいこともあります。

相談後も状況が変わらない場合は、退職を検討しましょう。

 

 

心身や生活への影響を確認する

退職するか迷ったときは、心身の状態を確認してください。

次のような状態が続いている場合は注意が必要です。

 

  • 眠れない日が続く

  • 食欲が大きく落ちた

  • 出勤前に強い不安がある

  • 休日も仕事のことが頭から離れない

  • 頭痛や吐き気などが続く

  • 家族との生活にも影響が出ている

 

体調への影響が大きい場合は、働き続けることだけを優先しないでください。

必要に応じて、医療機関や公的な相談窓口を利用しましょう。

 

あわせて、退職後の生活も確認します。

 

  • 毎月の生活費はいくらか

  • 貯金で何か月生活できるか

  • 配偶者の収入だけで生活できるか

  • 健康保険や年金をどうするか

  • 転職活動をいつ始めるか

 

心身の安全と生活の両方から判断することが大切です。

 

 

[8] まとめ|退職理由と今後の対策が重要

試用期間中でも、退職することは可能です。

期間の定めがない契約では、原則として退職の申し入れから2週間で効力が生じます。

ただし、円満退職のためには就業規則を確認し、早めに上司へ伝えましょう。

 

試用期間中の退職が、必ず転職で不利になるわけではありません。

不利になりやすいのは、次のようなケースです。

 

  • 短期離職を繰り返している

  • 前職への不満だけを話している

  • 職歴を意図的に記載していない

  • 同じ失敗を防ぐ対策が説明できない

 

面接では、退職理由を簡潔に説明しましょう。

そのうえで、反省点や改善策、次の職場で長く働ける根拠を伝えることが重要です。

 

辞めるか迷っている場合は、相談によって改善できる問題かを確認します。

ただし、心身への負担が大きいときは、無理に働き続けず、自分の健康を優先してください。